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下請け過失の弁償金を下請けに負担させる場合の処理について

弊社が元請けの業務中に、下請けが過失で商品を破損させました。
被害者から弊社に損害賠償金が請求され、弊社は同額を下請けに損害賠償金を請求します。
商品は処分済で、被害者から弊社への損害賠償金は不課税かと存じます。
弊社から下請け(過失者)への賠償金の処理は
雑損失マイナス(不課税仕入マイナス)
雑収入(不課税売上)
雑収入(課税売上)
或いはその他いずれが妥当でしょうか?
法人税と消費税の観点でご教示いただければと思います。

仮に3つ目の課税になる場合、その税率は
・被害者から弊社が受け取る元々の売上の税率
・弊社が下請けに支払う元々の外注費の税率
・破損させた商品の税率
・関係なく基本の税率(現在で言えば10%)

仮にこれが過失責任が不明瞭で折半負担(半額を下請けに請求)の場合は変わってくるでしょうか?

下請け視点で言えば、具体的な内容次第では損害賠償金を負担する事が寄附金や交際費に該当する可能性も珍しくないでしょうか?
例えば標準約款で賠償責任の限度額(超過分を免責とする規定)があるものの過失の内容が酷かったので個別交渉に応じてそれを超えて負担する場合とかわりと危ういでしょうか?

  • 経理・記帳・仕訳
  • 投稿日:2026/10/27
  • 回答件数:3件

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税理士・会計事務所からの回答

  • 相田会計事務所シルバー

    東京都文京区千石3-14-5パークハイム千石403

    ご記載の内容を前提とすると、次のように考えます。

    ① 下請けに請求する賠償金の処理

    商品の破損による損害の補填であり、商品等の引渡しや役務提供の対価を含まないのであれば、下請けから受け取る賠償金も、消費税は原則として対象外です。

    ご提示の選択肢では「雑収入(不課税売上)」が基本となります。ただし、会計ソフトでは「非課税売上」と混同せず、「対象外」等の適切な税区分を選択してください。

    被害者への賠償金は「損害賠償金・雑損失」、下請けから受け取る賠償金は「受取損害賠償金・雑収入」などとして、それぞれ記録しておくと経緯が明瞭になります。

    法人税では、通常の業務上の損害賠償であれば、支払額は原則として損金、受取額は益金となります。消費税が対象外であっても、法人税の益金にはなります。なお、支払側と受取側の計上時期が必ず一致するとは限らないため、決算をまたぐ場合には別途確認が必要です。

    ② 消費税率について

    今回の前提では消費税の対象外となるため、税率の選択は生じません。

    仮に実態が課税取引であれば、何の譲渡・役務提供の対価なのかによって税率を判断します。元の売上や外注費の税率を、そのまま引き継ぐものではありません。

    ③ 折半負担の場合

    責任関係が不明瞭であるため、交渉により合理的な負担割合を定めたのであれば、半額の請求であることだけで、消費税の取扱いが変わるものではありません。また、折半という理由だけで寄附金や交際費になるものでもありません。

    ④ 責任限度額を超えて負担する場合

    約款上の責任限度額を超えたからといって、直ちに寄附金や交際費になるわけではありません。

    約款の適用範囲、故意・重過失の場合の例外、実際の損害額、紛争解決のための合意内容などを確認し、損害賠償としての負担に合理的な根拠があるかを検討します。

    一方、賠償としての根拠が乏しく、実態が相手への利益供与や贈答であれば、寄附金・交際費等に該当する可能性があります。

    したがって、この部分は「珍しくない」「限度額を超えると危うい」と一律にはいえず、契約書、事故の具体的な内容、負担額の算定根拠、示談・合意内容を確認した上での判断となります。

    回答日:2026-10-27

    • 税理士川田英郎事務所

      北海道深川市三条10番24号税理士川田英郎事務所

       不慮の事故への御心労は大変なものだと存じます。
       せめて一助になればと願い回答欄にコメントいたします。
       民法ありきといたしまして、そのうえで標準約款があり、物損だけの事案と整理させていただき、発注者(被害者)との当初契約が履行されたか否かにより、取り扱いが変わるところがあります。
       ①役務提供されて瑕疵がある状態でしたら、追完により契約履行が果たされるものと考えられます。損害賠償は追完の一種なので、相当額(合理的理由を説明できる金額)であれば、税務上の寄附金や交際費に該当することはありません。
       ②言いずらいのですが「重過失」により損害賠償を自社負担しても、下請けの使用者責任を全うするという法律行為となりますので、税務上の寄附金や交際費には該当しないと見込まれます。

       以上のように、一般の発注者(普通の被害者)への金員の示談にあたり、税務上の寄附金や交際費の問題の可能性は低いのではないかと考えられます。
       私の経験では、引き続き取引が続くことも多く、無理な要求も少ないのではないかと思われるためです。

       最後になりましたが、消費税について、役務提供されたとして、元々の標準税率での売上・外注となり、発注者に支払う損害賠償金は消費税対象外、下請けから受取る違約金も消費税対象外となることを申し添えます。

      回答日:2026-10-27

      • ふじみの会計事務所

        埼玉県ふじみ野市鶴ケ岡3-5-8

        ご質問ありがとうございます。下請けの方の過失で御社が賠償し、その分を下請けに求めるという場面は、処理の筋道が見えにくいですよね。ほかの先生方のご回答への補足として、要点をお伝えします。

        ① 下請けから受け取る賠償金
        商品は処分済みで下請けに引き渡していないのであれば、受け取る賠償金は資産の譲渡等の対価に当たらず、消費税は不課税と考えられます(消費税法基本通達5-2-5)。勘定は「雑収入(不課税)」が自然です。雑損失のマイナスで相殺する方法もありますが、経緯が後から分かるよう、支払と受取を両建てで記録することをお勧めします。

        ② 課税になる場合の税率
        課税になるのは、壊れた商品を下請けがそのまま、または軽く直して使える状態で引き取った場合などです(同通達5-2-5(1))。その税率は、引き渡した商品そのものの税率で判断し、元の売上や外注費の税率を引き継ぐものではありません。
        なお、賠償ではなく外注費の請求額を減らす形で合意した場合は、仕入れに係る対価の返還等となり、元の外注費の税率で処理します(消費税法32条1項)。合意書でどちらの形かを確認しておくと安心です。折半であることだけで、この扱いは変わりません。

        ③ 計上の時期
        受け取る賠償金は、支払を受けるべきことが確定した日(下請けと金額が合意した日など)の事業年度の益金とし、実際に受け取った日の事業年度に計上することも認められています(法人税基本通達2-1-43)。被害者への支払と決算期がずれることがあります。

        ④ 下請け側で寄附金・交際費になるか
        寄附金は、対価のない金銭の贈与や経済的な利益の無償の供与をいいます(法人税法37条7項)。過失があり、責任の範囲を交渉して決めた負担であれば、限度額を超えていても損害賠償の負担と考えるのが通常で、寄附金や交際費とされる場面は限られると考えます。ただし、責任がほとんどないのに取引の継続のために負担した場合などは注意が必要です。

        少しでもお役に立てれば幸いです。

        ※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。

        回答日:2026-10-28

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