貨幣供給量
現在、多くの先進国において採用されているのは、貨幣供給量の量を一定のルールに基づいてコントロールするマネタリー・ターゲティングという政策の枠組みですか?
- 投稿日:2024/11/12
- 回答件数:1件
税理士・会計事務所からの回答
- 浅川太一税理士事務所
東京都杉並区高円寺北2-18-7千恵ビル402号
いいえ、現在多くの先進国で採用されているのは、マネタリー・ターゲティングではなく、インフレ・ターゲティングという政策の枠組みです。
マネタリー・ターゲティングは、貨幣供給量を目標として金融政策を行う方法ですが、1980年代から1990年代にかけて、貨幣供給量と物価の安定した関係が崩れたため、多くの国で放棄されました。
一方、インフレ・ターゲティングは、物価上昇率を目標として金融政策を行う方法です。中央銀行は、物価上昇率を一定の範囲内に収めるように、政策金利などの金融政策手段を調整します。
インフレ・ターゲティングは、マネタリー・ターゲティングに比べて、目標が明確でわかりやすく、国民の期待に働きかけやすいという利点があります。そのため、現在では、日本を含む多くの先進国で採用されています。
ただし、インフレ・ターゲティングにも課題はあります。例えば、原油価格の急騰など、外部からのショックによって物価が不安定になることがあります。また、物価上昇率の目標を達成するために、景気を犠牲にする可能性もあります。
そのため、中央銀行は、インフレ・ターゲティングを行う際に、経済状況をよく見極め、適切な政策判断を行う必要があります。
浅川太一税理士事務所・スタッフ 中野回答日:2024-11-18